内向型を知る

Q.内向型も外向型のようにふるまえますか?A.特定条件下なら可能です

内向型でも外向型のようにふるまうことはできます!

「年パス使ってイツメンでUSJで騒ぎまくりたい!」
「今話題のカフェ並んでインスタ映え写真撮って投稿したいわ~」

内向型のあなた、これ、うらやましいと思いますか?

「ノリについていけなくて不便なときはあるけど、こうなりたいとは別に思わない」

という人が、大半なのではないでしょうか?

内向型ってなんだかんだ「自分のちょっと人と変わった部分や不器用な部分が好きだし譲れない」と思っている人って多いはずなんですよね。

外向型の何も悩まずに行動を移せるところや誰とでも仲良くなれるところは器用で見習いたいなーとは思うけど

大勢で騒いだりSNSでリア充アピールすることには別に憧れていないはずなんです。

「なんか外向型の人たちって薄っぺらく感じてしまう」
「だけど、外向型の一部分の能力は見習うべきだし実践したい」

そんな方に、「内向型が外向型のようにふるまえる条件と方法」を今回は紹介します。

「思慮深さは内向型、行動力は外向型」の最強人間になって、自分をバカにしたり見くびったりしてくる人を見返してやりましょう!

「内向型ってなに?」「自分は内向型なのか知りたい!」というかたは、「自己診断テスト」に挑戦してみてくださいね。 

内向型という気質自体は変えられない

内向型という気質自体は変えられない

まず、押さえていただきたいのは以下の2点です。

内向型というのは生まれ備えた気質であり、変えることはできない
内向型が外向型としてふるまうのは限界がある

この点を決定づけた、発達心理学者ジェローム・ケーガン教授の実験があります。

まず、ケーガン教授は生後四か月の乳児500人を集めて、乳児に録音した声を聞かせたり、アルコールに浸した綿棒をかがせたりしました。

すると…

全体の20%は元気よく泣いて、手足をばたつかせた(高反応)
全体の40%はさほど大きな動きはなかった
残りの40%は静かで落ち着いたままだった(低反応)

という違いがあったのです。

その後、乳児たちは成長して2歳、4歳、7歳、11歳の時点でケーガンの研究室に呼ばれて、その都度異なるテストを行いました。

その結果…

高反応の乳児は、思慮深く慎重な性格の子供に成長
低反応の乳児は、おおらかで自信家の性格の子供に成長

している例が多いことが分かったのです。

そしてさらに驚くべきことに、低反応は「外向型」、高反応は「内向型」の性格と一致する傾向がみられたのです。

つまり、この実験から「乳児の気質は思春期の性格を結びつける働きがあり、気質は生まれ持ったものであるため変わらない」ということが分かったのです。

ちなみに「性格」は後天的に獲得した様々な要素によって作られるので、環境や出来事によって変わるよ!

もし、「内向型だけど外向型になりたい!」と思っても、内向型は生まれつきの気質なので完全に消すことはできません。

実際に、ケーガン教授が研究した子供たちの脳内をカール・シュワルツ博士がfMRI装置で調べたところ、「成長しても高反応・低反応の痕跡は消えない」という事実が判明しています。

あくまで、「内向型でありながら外向的にふるまうためには、性格を変化させるしかないが、それにも限度がある」というわけなのです。

自由特性理論で内向型の枠を超えられる

内向型の枠は超えられる

では、どうしたら内向型でも外向的なふるまいが可能になるのでしょうか?
人は「自分にとって重要な事柄(コア・パーソナル・プロジェクト)に関わるとき、その気質の枠を超えてふるまうことができる」、「自由特性理論」という考え方を紹介します。

「自由特性理論」とは、ハーバード大学のリトル教授が提唱した理論です。

リトル教授は典型的な内向型人間なのですが、人前で堂々と素晴らしい講演をすることができます。
なぜかというと、自分が重要視する仕事や愛情を感じている人々、高く評価している物事のためならば、外向的にふるまうことが可能だからです。

つまり、「学生たちの心を開きたい」「学生たちを幸せにしたい」という思いの強さで自分を突き動して、外向的にふるまうことができているのです。

コア・パーソナル・プロジェクトの特徴は、以下の4点です。

内容が自分にとって重要
過度のストレスがかからない
自分の能力に適している
他人の助力を得られる

もう一つ例を出しましょう。例えば、内向型人間が心理カウンセラーになったとしましょう。

心理カウンセラーは人と話す仕事ですから、対人関係があまり得意ではない傾向のある内向型にはあまり向いていないと思うかもしれません。

ですが、「困っている人を助けたい」「少しでも悩んでいる人の力になりたい」という思いがあるのならば、積極的に相手と向き合って話すことができるのです

このように愛情や仕事上の使命感によるものならば、内向的でも外向型のようにふるまうことが可能です。
そのため、逆を言えばコア・パーソナル・プロジェクトを持たずして内向型が外向型のようにふるまおうとすると、大きな負担がのしかかります。

つまり、自分の「コア・パーソナル・プロジェクト」を見つけてあげることが、外向的にふるまえるようになるためのポイントになるのです。

あくまで自分にとって重要な事柄のためじゃないと外向的にふるまえないよ!

コア・パーソナル・プロジェクトの見つけ方

コア・パーソナル・プロジェクトの見つけ方

コア・パーソナル・プロジェクトの見つけ方は、以下の3点です。

子供のころに大好きだったものは何か?

あなたは子供のころ「将来の夢は?」と聞かれたときになんと答えていましたか?

内向型は外向的な社会に順応するために、自分の考え方や好みを押し殺すことが当たり前になっています。

もう一度、自分が子供のころの素直な気持ちを思い出してみましょう。

本当は自分がどんな仕事に興味を持っているのか

あなたが、本当に興味を持っている仕事は何ですか?

「自分には向いていない」「自分にはできっこない」と決めつけて、夢を諦めていませんか?

今の仕事に満足していないのなら、本当に自分が興味のある職種は何か考えてみましょう。

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自分は何をうらやましいと感じているのか

あなたは何がうらやましいと感じますか?

嫉妬や羨望は醜い感情ですが、同時に真実を語っています。

在宅でフリーランスで稼いでる友人がうらやましいなら、あなたの望んでいるものは「在宅で成り立つ仕事」でしょう。

自分が嫉妬しているものは何か、本当は何を望んでいるのかを考えてみましょう。

フロー状態を目指せ

フロー状態を目指せ

フローとは、心理学者ミハイ・チクセントミハイが名付けた状態であり、「人間が物事に完全に没頭して精神的に集中している状態」のことです。

簡単に言うと「時間が知らぬ間に過ぎていく状態」のことになります。

仕事に置き換えてみましょう。

例えば、普通の状態だと「給料や昇進を獲得する期待や、リストラ・減給の恐怖を排除するため」に仕事を決められた分だけしますよね?

これがフロー状態だと「仕事を続けることだけを目的として、何日もぶっとおしで働ける状態」になるとなるわけです。

「こんなのただの社畜だろ!」と思うかもしれませんが、要は本人が心からそのタスクに夢中で取り組めているかが重要になります。

内向型は、問題解決するための粘り強さや思いがけない危険を察知できる鋭さを持っています。さらに、好きなことにはとことん熱中する持続力も備えています。

内向型の人にオタクが多いのを考えるとわかりやすいかと思います。

この特性を「コア・パーソナル・プロジェクト」に活かしましょう。

「自分には大した能力や才能はない」と思っていても、自分が大切だと思える物事に一点集中してフロー状態に入れば、自分が限りないエネルギーを持っていることに目覚めるはずです。

ありのままでいられる自由時間を確保しよう

ありのままでいられる時間を確保しよう

コア・パーソナル・プロジェクトに対してフロー状態で取り組むことで外向型のようにふるまうことはできますが、前述のように限界があります。

ややこしいからおさらいしておくと、コア・パーソナル・プロジェクトは「自分にとって重要な事柄」、フロー状態は、「無我夢中になってる状態」のことだよ!

限界を超えて無理やり外向的にふるまおうとすると、健康を損なう場合もあります。

無理してずっと外向型にふるまおうとせずに、必要なときだけ外向的にふるまうようにしましょう

そして、日常生活の中で「回復できる場所」をできるだけたくさんつくるようにしましょう。

トイレにこもって一人で落ち着きたいのならそれでよいでしょう。また、自分のお気に入りのカフェでのんびり過ごすのもよいでしょう。
目的のために自分の気質に背いて行動するかわりに、残りの時間はありのままの自分自身でいられるように調整することが大事です。

自分にとって都合の悪い無意味な飲み会は断りましょう。休日は家族と過ごす時間と決めてのんびり過ごしましょう。

内向型は、外向型よりも疲れやすくかつ疲労からの回復に時間がかかります。

十分な回復時間を設けて、必要な場面だけ外向的にふるまうように努めましょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

「内向型は完璧に外向型にはなれない」「コア・パーソナル・プロジェクトでなければ外向的にふるまうのは難しい」という点は残念かもしれません。

しかし、条件がそろって外向的にふるまうことができるようになった内向型は、無敵です。

そうすることで、スティーブ・ジョブズやスティーブン・スピルバーグ、アルベルト・アインシュタイン等の内向型人間が、この世に大きな成果を生み出したのです。

そしてもう一つ大事なのは、「内向型が外向型のようにふるまう」のは「外向型が内向型のようにふるまう」よりずっと簡単だということです

それほど内向型の思考回路は、簡単にマネることができない複雑なものなのです。

内向型の人は自分の強みに誇りをもって、必要に応じて外向的な側面を引っ張り出せるようになりましょう!